Hector and the Search for HappinessというSimon Peggが主演を務める映画があります。

サイモンはミッションインポッシブルシリーズやショーンオブザデッドなどで近年有名になったので、ご存知の方も多いかと思います。

彼の最大の持ち味は本業であるコミカルチックな演技と、シリアスなシーンで追い込まれた時のかわいそうな表情です。(笑)

「しあわせはどこにある」あらすじ

当映画では、サイモン演じる精神科医のヘクターが人生において”幸せ”とはいったいどういう事なのか、という永遠の謎を探し求め世界中を旅するストーリーが主軸となっています。

彼には現在お付き合いしていてラブラブな彼女が居ますが、ヘクターとは対照的に彼女はバリバリのビジネスウーマン。

仕事はとても順調で今がまさに絶頂の時。その立場的モヤモヤに悩まされ、本当にこのまま結婚へと進んでいいのだろうか、と半マンネリ化してしまった日常を変える為に「人生で一度やってみたい事」、つまり幸せになれるであろう事柄に色々チャレンジする決意を固めます。

彼の旅はアジアからアフリカ、そして世界の中心アメリカまで幅広いエリアを駆け巡ります。

そういった様々なシーン展開も視聴者を飽きさせませんし、2014年の映画という事で、古い映画と比較しても街並み等がかなり綺麗に演出されています。

この映画で一番重要なポイントはそれぞれの国で出会う人々に対して、幸せかどうかを尋ねる事。億万長者のビジネスマンや麻薬組織のギャングなど全く日常生活ではご縁が無い様な人たちとコミュニケーションを図り、実際に彼らの生活を体験する事でヘクター自身が自分とは異なる世界を体験していくのです。

重要なキーポイント「幸せのリスト」

そこで、シーン終わりに毎回必ず登場するのが、「幸せのリスト」です。

実際にその人と出会ってみて何を学んだのか、何を望むのか、何が生きていく上で大切なのか、幸せとは一体なんぞや?といった事に関する”名言”がヘクターのメモ書きとして提示されます。

正直このリストは、未だに見る度に鳥肌が立ってしまうくらい完成度が高いです。

所詮映画の台本、という考え方は確かに存在するのかもしれませんが、自分はこの映画から人生においてとても大切な事柄を学んだような気がします。

勿論その中にはおふざけな項目もあるのですが、そこは流石コメディ映画という事で、笑いあり感動あり涙ありの代表的な演出だと思われます。

そうしたギャップがあるからこそ、重要な息を飲むようなシーンで視聴者の心を掴むのだと思います。

サイモンの演技は圧巻

特に後半で出てくるサイモンの涙の演技は素晴らしいです。

主人公が泣くシーンをただ単純に映画に組み込んだだけでは、良い話にはなるのかもしれませんが、おそらく心まで響くような事は無いでしょう、

しかし、ヘクターと一緒にまるで各地を旅しているような、様々な映像をリアリスティックに魅せられたからこそ、このシーンのインパクトが強烈になるのでしょう。

映画のキモは「世界を旅すること」

ラブラブな彼女が前面に出てくる事もあり、一瞬ラブロマンス映画かと思ってしまいますが、実際はドラマの要素が強いです。

恋愛はワンパターンだから飽きた、コメディは笑うだけで感動出来ない、という方にもオススメ出来る一本です。

というのも、映画のキモは世界中を旅するという事です。

留学をした事がある方であれば分かるかもしれませんが、たった一つの国に訪れただけでも全く予想外の現実が待ち構えていたり、今まで想像もしなかったような新しい事柄に出会う事があるでしょう。

つまり、海外を旅するという事は、言ってしまえば自分の知っている世界からの新たな第一歩なのです。

普通と思っていた事も、他国では当たり前ではなくなり、逆に全く今まで知りうる事のなかった悲惨な現状に出会う事だってあります。

そんな「旅の醍醐味」をしっかりこの映画は大切に扱っています。

だからこそ、私は今現在悩んでいる方たちに見て欲しい。

特に単一の文化である日本国に住んでいるとあまりクセのある事柄と出会う確率は多くないでしょう。

そうすると日常も同じ作業の繰り返し、つまりマンネリと化してしまい、何のために生きているのかさえ分からなくなってしまう方もいます。

それが言ってしまえばヘクターの状況です。

世界には素晴らしい事がたくさんある、それはお金で買える事なのかもしれないけど、お金があればそれだけで幸せになれるかどうかは分からない。

でも、本当に大切な事は実は日常に潜んでいるのかもしれない。

しかし、その事に鈍感な我々はなかなか気付く事が出来ない。

まるで「青い鳥」のような現象を彷彿とさせる”考えさせられる”話に仕上がっています。

きっとこの映画を通していつもの日々を振り返る事が出来るでしょう。

わたしが1番心に響いたセリフ

私が作品の中で一番心に響いたセリフはWe all have an obligation to be happy…私たちはみな幸せになる義務があるという一文です。

義務と訳してしまえば少々堅苦しい気もしますが、ここでこうした単語を使っているのには理由があって、いわゆる才能だとか権利だとかそういう事ではなくて、人々は皆平等に幸せになれる、いや、なるべきなのだ、というニュアンスを含ませる為のチョイスだと私は感じました。

求める事を止めてしまえば、そこに幸せが訪れることはない、だからこそたった一度きりの人生なのだから追究心を持って毎日を過ごしたいと心から思いました。

海外レビューの評価ではあまり高くないようですが、私の中では過去に見た映画ランキングのトップ5には入るかと思います。

まとめ

時間的な尺も長くなく、映像展開が多いので内容が簡単に理解出来る点もポイントです。

あまり過激なラブシーンや、それこそグロテスクなシーンも含まれないので、ストレス無く見る事が出来ます。

三角関係があったり、些細なもめ事があったり、いわゆる恋愛ドラマ的な演出も多くありますし、逆に男同士の熱い友情を感じさせるシーンもあるので、幅広い方々が楽しめるように作ってあるのかもしれません。

是非人生に行き詰った際にはヘクターの事を思い出し、何か新しい事にチャレンジしてみましょう、

そんな気にさせてくれる心温まる映画で御座います。